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「生涯現役」を読んで 北と南の同胞にも発言を

 「生涯現役」が朝鮮新報紙上で連載中から関心を持って読んでいたが、今度一冊の本となって読んでみると、連載中に見逃したのもあったことが分かり、また、新鮮な感じで読むことができた。

 「ハンセン病者の魂の軌跡」を読んで、胸がかきむしられそうだった。記者は「…その本を一読した時、圧倒され、畏れにも似た感情に襲われて、しばらく声も出ず、立つこともできなかった」と書いているが、著者李衛さんの話を読んでも、そんな感情を抱いてしまう。

 宗教人澤弘元氏、2世舞踊家・任秋子氏など対象設定の幅が幅広いこともよいと思う。

 また、この本を読んで思うのは、このように在日同胞の生の軌跡を選び出し、書き続け、在日同胞、とりわけ2、3世たちに知らせるとともに、朝鮮半島の北と南に暮らす同胞たちにも発信すべきであることを確信した。

 それは、彼らが在日同胞の生活と精神世界を余りにも知らずにいるからである。また、在日同胞の生活を映し出した文学作品もたくさん送るべきであると思う。(東京、朴在洙)

[朝鮮新報 2005.3.7]