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朝青京都府本部が市聴覚言語センターに骨伝導式電話を寄贈

朝青京都あてに京都市聴覚言語センターと京都市から感謝状が贈られた

 朝青京都府本部は2月18日、京都市の保健福祉局を訪れ、市の聴覚言語センターに骨伝導式電話15台を寄贈した。京都朝鮮青年学生駅伝大会の協賛企業から寄付を受けたものだが、高齢者施設などの福祉施設で役立ててもらった方がより有効的だとして、この日の寄贈となった。同本部が主催して1月27日〜2月27日に行われた〈e〉キャンペーンの一環。朝青本部には受納者と京都市から感謝状が贈られた。

 寄付受納式には、総聯京都府本部の琴基都副委員長(国際部長兼)を含め、朝青京都のメンバーら7人が参加した。社会福祉法人・京都聴覚言語障害者福祉協会の保住進常務理事、飛騨佳美事務局長、施設利用者の神矢徹石氏が受納者として参加し、京都市からは浅野義孝保健福祉部長ら3人が同席した。

 全将行朝青本部委員長から骨伝導式電話を受け取った保住理事は、「本当にありがたい。みんなとても喜んでいる。府内の聴覚障害者施設でぜひ使わせてもらいます」と礼を述べた。

 全委員長は、「互いに住みやすく、人権差別のない社会を築くため、これからも地域に密着、貢献する草の根運動を繰り広げていきたい」と語っていた。

本部、支部の朝青員40人が参加した清掃活動

 〈e〉キャンペーン(1月27日〜2月27日)は、在日同胞が地域住民の一員として住み良い社会を築くとともに、多くの人たちに朝青活動を宣伝することによって、在日として堂々と生きていける社会を実現するための地域貢献キャンペーンだ。同本部では結成50周年に際し、同胞青年たちが地域に貢献する草の根的な活動をより積極的に行い、その結果として日本の人たちとの相互信頼関係が築かれることを願い、同キャンペーンを実施した。名称の〈e〉には、「良い(いい)こと」「エコ(eco)」の意味が含まれている。

 市への骨伝導式電話の寄贈のほか、京都市内に4校ある朝鮮学校に協力を呼びかけ、生徒らとともに、学校の通学路周辺の清掃も行った。2月20日には地域美化事業として、40人の朝青員たちが京都第2初級(右京区梅津尻溝町)〜松尾橋〜中ノ島公園〜渡月橋を経て同校に戻る約4キロの道を清掃し、27袋分のゴミを収拾した。

 また、27日に行われた京都朝鮮青年学生駅伝大会開始前にも、コース(北大路橋〜出雲路橋)を清掃した。

 同キャンペーン開始に至るまでには、「対外活動が大きな力となった」(全委員長)。これまでも同本部では、市民、区民まつりに参加したり、日本の小学校で文化公演を行うなど、積極的な対外活動を行ってきた。昨年10月には、韓青京都府本部、アジア共同行動・京都などと協賛し、朝・日国交正常化を求める京都集会を行った。

 こうしたさまざまな活動を通じて、在日同胞の差別、権利問題などに真剣に取り組み、力添えをしてくれる多くの人たちに力をもらったと語る全委員長。彼らとのより良い共生社会を築くため、同じ地域住民として、地域に密着、貢献する運動を推し進めていくことの大切さを実感したという。

 「地域貢献運動を通じて同胞社会や朝青の存在をアピールできたら。これからも各階層の多くの人たちと連携を結び、地域の発展のため、ともにがんばっていきたい」(全委員長)(崔良先記者)

 【注】骨伝導式電話は人間が鼓膜以外から音を感じる特性を利用した方式で、音の振動を頭蓋骨などを通じて聴覚器官に伝達する。騒音の中でも音声を聞いたり、耳が聞こえにくい障害者にも音を伝えることができるという。

[朝鮮新報 2005.3.3]