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〈同胞法律・生活センターK〉 住まい2B

事前リサーチが必要

 そろそろ、春の新しい門出に備えて移動や引っ越しの準備が始まるシーズンとなります。

 進学、就職、転勤などに伴い欠かせないものとして住まい探しが第一に挙げられると思いますが、私たち同胞の家探しは、困難を極めることだと言うことを同胞であればおそらく誰もが知る事実でしょう。

 とはいえ、この日本で家のない同胞はほとんど見当たらないということは、長年積み上げた周辺との信頼関係の中で住まい探しを解決してきたことは言うまでもありませんが、親切で良心的な大家さんや不動産業者が私たちを支えているという事実も忘れてはいけないでしょう。

 移動や引っ越しが決まり、いざ家探しとなった時、いきなり不動産店に飛び込みあからさまに断られることは、よくある話ですが、そのようなことができるだけ起きないように少し事前準備が必要かと思います。

 まず、どの地方の、どの地域に住みたいのかおおよその目安が付いたところで、同胞ネットワークを利用してその地域の特性や良い不動産店があるかどうかリサーチしてみる事が大切です。

 また、西日本と東日本では賃貸料金の支払いをはじめ賃貸慣習が異なることもあり、その内容についても事前に調べておく必要もあるかと思われます。

保証会社など利用を

 日本で外国人が家を借りるときに困るのは、もちろん人種や言語の問題もありますが、なんと言っても保証人の有無が問題となるケースがほとんどです。

 コリアンに関しても例外ではなく、最近では日本人ですら遠方の親兄弟、親せきは保証人として認められないこともままあります。できれば職場や学校のある地域からさほど離れていない所に住む知り合いや親せき、家族などを保証人に立てられたら良いでしょう。

 もし、保証人を捜すことができない場合には、保証会社を利用することができますが、この場合賃貸契約時に月家賃の30〜50%の保証料を支払うことになります。事前に保証会社と提携している不動産店かどうか調べておく必要もあります。また、川崎市や横浜市では行政が保証人制度を立ち上げており、われわれコリアンも利用することができます。

 今現在、東京、神奈川などの首都圏をはじめいくつかの地域に関しては、同胞法律・生活センターに登録している不動産店、保証会社、関連団体の紹介、または情報提供をすることができます。

 在日同胞にとって住まい探しはまだまだ骨の折れる課題として私たちの目の前に立ちはだかったままですが、これから新しい住まいをさがし、新しい出発を始めることができた時にはぜひ、同胞たちにも親切な不動産店や大家さんに関する情報を同胞法律・生活センターまでお知らせください。

住まい探しのプロが教えるコツ

 これからの時期、新入学や就職を迎えるにあたり、賃貸マンション・アパートの部屋を探す必要のある若い人たちは多いと思います。またこのような場合でなくとも、高齢者を含めた在日同胞のみなさんが部屋探しをする際にいろいろ苦労されていることを少なからず耳にします。

 いずれにしても部屋探しは結構大変なことです。在日同胞が、まだまだ日本社会にある外国人への偏見や差別により、大家や管理会社などから断られるケースがあるのも残念ながら現実です。

 このような中、スムーズに効率良く部屋を探すためには、やはり同胞の状況や立場を理解できる同胞不動産業者に相談するのが近道でしょう。

 事前に相談を受ければ、同胞不動産業者が希望条件で、かつ在日同胞が契約できる部屋を探して、それをお伝えする事ができます。そうすればあちこち不動産会社を訪ねて、国籍による拒絶などの嫌な思いをしなくてすみます。また時間のむだもなく短期間で部屋を探して希望日に入居することができます。

 物件情報の連絡を受けたら、とにかくできる限り早く不動産業者と一緒に現地に足を運んで、直接見て確認されることが大切かと思います。

 同胞の円満な部屋探しをお手伝いするために、昨年新たにスタートした同胞法律・生活センターの「住まいサポート」の窓口へ遠慮なくご相談されることをお勧めします。(黄正基、(有)泰成商事、NPO法人同胞法律・生活センター「住まいサポート」アドバイザー)

 ◆サポーター募集中! 同胞法律・生活センターでは住まいサポート活動を多くの有志の方々の協力を得ながら展開していきたいと思います。◆コリアンの住まい探しに協力してくださる不動産業者、家主の方々、ぜひご連絡ください。◆日本語をネイティブとしない方のための通訳サポーターも募集します。当センターの通訳サポーターとして登録させていただいたうえで、ボランティアとして活動していただきます。(「安、「住まいサポート」チーフ)(NPO法人同胞法律・生活センター、事務局) TEL 03・5818・5424、FAX 03・5818・5429

[朝鮮新報 2005.2.1]