「朝鮮学校の夜会に教育長も行ってみたまえ」区の新教育長を表敬訪問した、私たちオモニ会の名刺裏面に刷り込んだ行事予定を見せながら、引き合わせてくれた区議さんは笑った。

　正式にはハッキョチャリティー同胞大夜会。近年、区議や行政担当者、日本学校PTAや近隣の人々の参加数も増え、秋のバザーと並んで楽しみにしている方も多い。

　数日後にあったS小PTA役員との会食会でも、その話は冬ソナの話題とともに大いに盛り上がった。夜会のおいしい料理と出し物、抽選会がまたいいと言う彼女たちは私たちと同世代。先輩父母たちがレールを敷いた両校の交流。形式だけが受け継がれがちな現状には、オモニ会もPTAも危機感がある。３F（フード・ファッション・フェスティバル）だけではない交流。何ができるのかな。交流は次のステージを迎えようとしている。多岐にわたる女性同士の話ははてしなく続く。そして、「前々から思ってたんですが、夜会（名称）って、ちょっと怪しいイメージですよね」。

　仮面舞踏会をどうしても思い浮べるという彼女の話に一同大爆笑。確か去年の夜会を前に、名称のことでニョメンオモニの中でも、コリアンナイト（さらに怪しい）はどうだとか、いや他の支部は納涼会だとか言ってはいたものの、話はたち消えたまま元のさやに。今年は名称問題も議題に取り上げてもらおうと、はじめて参加した実行委員会。私たちのひそかな思いは、刷り上ったばかりの、高く積まれた「大夜会」のチラシに阻まれてしまった。（笑）（厳廣子、「オモニ会」会員）

[朝鮮新報 2004.7.26］