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2年ぶり教員に復職

 この4月から、復職が決まった。2年ぶり9年目の教員生活をスタートさせることになった。

 2年前の私は、学校では2学年の担任、家では竜聖のオンマ、髪を振り乱して慌ただしい日々を送っていた。

 そして年度末、第2子を妊娠し休職することになった。時間を持て余す私に、オモニは、「自分を磨きなさい。女性として。そして知性もね。暇なんでしょ!」と言うのであった。 

 オモニはいつも私に発破をかける…。

 私が大学1年生の夏にアボジは帰らぬ人となった。大学1年生の私と高校1年生の妹を残して。

 周囲の人たちはオモニに、「仙香が大学を辞めるしかないな」と口々に言った。しかし、教員になることを幼い頃から夢見ていた私にオモニは、「オモニは仙香と美香に教育しか残してあげられへんから。大学卒業して夢を叶えなあかんよ」と言って、私の背中を押してくれた。

 オモニに尻を叩かれ、大学時分の教科書やノートを開いてみたり、本棚で眠っている小説を引っ張り出し読んでみたり、そしてハングル講座に通ってみたりもした。

 日本語にどっぷり浸かった生活をしていた私は、改めてウリマルの響きに感動した。

 そして、またいつかウリマルを存分に駆使出来る教員になりたいと思ったりもした。

 意外に早くその願いは叶った。オモニの言うことを聞いておいて良かった。

 この2年間、私が聞いたこと、見たこと、感じたこと…すべてがきっと役に立つんだと信じて、今日も私は教壇に立つ。(李仙香、教員)

[朝鮮新報 2004.5.10]