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果てしなく前進を

 保育園に子どもたちを迎えに行って家に帰ってきてからのわが家は「戦争」である。夕飯の支度にお風呂の用意、そして子どもたちが保育園から持ち帰った大量の洗濯物を洗濯機に入れる…。

 その側でお腹をすかせた子どもたちはパンやお菓子をを食べる。仲良くしていてくれれば良いのだが、竜聖が必要以上に妹をかまうので、萩響は泣きながら私のもとに来て助けを求める。助けてもらいたいのはオンマの方なのに…。

 と、その時、携帯電話の着信音が鳴る。いつもなら忙しいと受けないこともあるのだが、朝鮮大学に通う教え子の名前を見て電話に出た。彼は卒業を前に悩んでいるのだ。電話先の彼は自分の悩みを事細かに話してくれた。

 すると、彼らを教えていた当時のことが頭に浮かんできた。生徒たちは中学生の時から「熱い」子たちであった。彼らのモットーは「果てしなく前進!」

 勉強に、部活に、ウリマルを学び使うということに、そして何よりも友達に対して一生懸命であった。

 私は彼らからたくさんのことを学んだ。いや、今も学んでいる。彼らの悩みを自分の悩みとして置き換えてみたりしながら…。

 1本の電話は私をしばしタイムスリップさせてくれた。そして私自身、今「果てしなく前進」しているのだろうか? と、自分に問うてみた。

 彼らはもうすぐ卒業の日を迎える。彼らのモットーはこれからも変わらないであろう。日常に埋没しがちな自分に活を入れ、私も彼らと同じように「果てしなく前進」しなければ。(李仙香、主婦)

[朝鮮新報 2004.3.8]