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瞬、逡、そして旬!

 西東京の「新春の集い」の小宴に、「アリラン」ノレソージョとして参加させていただいた。今春10歳になる末息子がお腹の中にいたころからのサークルだから、かれこれ11年になる。都合で遠のいていたのだが、励ましに訪ねた30分後には一緒に発声練習に加わっていた(笑!)。やっぱり私はここが好きなのだ。久々に口ずさむウリノレは新鮮で、みんなで歌うと、それはそれは楽しかった。

 さて、当日。子育て中のみな、それぞれに事情をクリアして会場に駆けつけた。歌詞はうろ覚え、練習時決めたポーズもさっぱり、間に合うかと思われた衣装もどうにかという状況の中、ドキドキバタバタの私たちは小上がりの舞台に。…ところがどっこい、私たちは本番に強かった!(爆笑!)

 私は、ハッキョのバザーが始まったと思いきや、オモニたちの面持ちがプロの「売り子」に変身する様を思い浮かべていた。ん? これはなんだ? ウリハッキョを卒業しているから? かつてのオモニたちも「強」かったから? …違う。彼女らは、旬を堂々と生きているのだ。よく言う「子育て」「仕事」と、一言で片つけるにはあまりにも貴い瞬間瞬間を、迷い逡巡しつつも確実に踏みしめている。(そしてたくましくなるのだ!…)

 「地域の行事で貢献させてもらえるのはとても嬉しい。助けてくれるトンムがいるから」と、責任者のトンムはしなやかに言った。1年生を頭に、3人の子を夫と共に育てながら働く、後輩オンマの一言に、私の胸はただ熱くなった。(辺貞姫、主婦院生)

[朝鮮新報 2004.3.2]