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「電縁」、地縁…

 「電縁」というのがある。インターネットや携帯電話などの普及でつながる縁という意味から、DEN−ENだそうな。顔も知らない人を結びつけるネットは、私たちの想像をはるかに越える。良くも悪くも、そこには無限の可能性がある。

 子育て世代の主婦院生(少ないが、いるにはいる)の情報交換掲示板に、法心理学の勉強会の話が舞い込んできて、参加させてもらった。某大学研究室のドアを開けたところ、ビックリ。

 私の住む地域で「子ども家庭支援センター」設立に向けて一緒に活動しているメンバーがいたのだ。ローカル活動をしている私たちの、電縁による再会。ん…、私は妙に感心してしまった。

 翻って、地縁。私の住むところは自治会が活発である。息子たちの悪戯もきちっとしかってくれるおばちゃんがいるし、マスコミがやかましい時には息子の通学に通勤時間を合わせて何気ない見守りを続けてくれる友人がいた。(ちなみに一番近いお隣のトンポは2.1キロ離れている!)ローカルならではの、ありがたみ。

 昨年はミニミニ忘年会をした。隣2軒のご夫人と、鍋を囲んだのである。

 ベランダに作った巣箱に飛んできた小鳥の話から、福祉や民族教育、石原批判までオンパレード。お互い膝を交えて知り合うことの喜びを、タンと感じたひと時であった。

 今年から私は「ミニ回覧板」をこの3軒で回すことにした。住んでいる世界を交流しようと考えてのことだ。お隣は演劇人夫婦、その隣は法律家を目指すシングルマザー。

 楽しみである。(辺貞姫、主婦院生)

[朝鮮新報 2004.1.26]