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生涯現役−深まる在日への理解

 女性欄の連載「生涯現役」をまとめた書籍「生涯現役 在日朝鮮人−愛と闘いの物語」(発行=同時代社、1500円)が出版されて3週間が経った。知人をはじめたくさんの方から激励のメッセージをいただいている。

 「生涯現役、いい言葉っすね! 俺もがんばるぜっ!」とメールをくれたのはプロボクサーの洪昌守選手。日本の友人は自分のホームページで書籍を紹介、さっそく「私たち日本人の感覚では計り知れないものがあろうと思います。日本では差別を受け、韓国からはスパイ呼ばわりされて、生きることそのものが大変厳しいものだったと聞いています。苦しい時代のこと、あまり多くは語られませんが、その本を読みたいと思います」とのコメントが寄せられた。

 友人は、「ホームページには韓国の芸能人を追っかけている人だけでなく、朝鮮半島に興味を持っている方も来てくれているので、ああいう反応があったのかなと思います。最近韓国に興味を持った方のなかにも、朝鮮半島のことを真剣に学びたいという方もいるでしょうし、そういう方に本を読んでもらえたらと思います」とメールをくれた。彼女自身、本書にも紹介されている「海女のリャンさん」をテレビで見て、北、南、日本の家族離散の「分断の現実」を考えさせられたという。また、南朝鮮や在米同胞からは朝鮮語版の出版を望む声も寄せられている。「ハルモニたちの半生に光を当てたのはとても意義のあること」(在米同胞活動家)、「日本語を読めなくて残念だけれど、在日同胞の歴史は私たちの歴史でもある。日本語を勉強してでも、ぜひ、読んでみたいと思う」(南朝鮮記者)。

 来年は解放60周年を迎える年である。本書が在日朝鮮人への理解につながることを望む。(潤)

[朝鮮新報 2004.12.20]