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「冬のソナタ」現象−クサイモノにはフタをしろ?!

 先日、大学時代の後輩から久々のメールが届いた。メールには自作の詩が添付され、最近の熱狂的な「韓国ブーム」を皮肉る内容が込められていた。

 「知らないというのは恐ろしいこと/靖国の亡霊たちが/この実情を見たならば/頼むからやめてくれと 這い上がってくることでしょう//なんと『○○様』とまで奉り/DVDにネックレス/夫がせっせと稼いだお金を/不景気も飛び上がるほどに/気前良くはたいてくれて/カツラまでかぶった日本男児が/彼になりたいとがんばっている…」

 事実、「冬ソナ」を取り入れたハングル講座は視聴率も上がり、盛況を博している。また、某週刊誌には、「孫に男の子が生まれたら『勇俊』と名付けて『ヨンジュン』と呼びます」との主婦のコメントも掲載された。

 過ぎ去りし日に、彼の国の人々の名前を奪い、言葉を奪い、命を奪い、人間としての尊厳までをも奪ったことを、そして今もなお日本の地で暮らす多くのその子孫たちが、居住地で、学校で、職場で、自分の民族名すら名乗れずにいるこの国のあり方を果してどれほどの人がわかっているだろう。

 数日前には都内で再び朝鮮学校生徒に対する暴行事件が起きた。スーツ姿の男性が、「朝鮮人は死ね!」と言い、帰宅途中の中3男子の顔面を殴り、1週間の怪我を負わせたという。

 発足から50年を迎えた自衛隊は、活動分野を拡大し、自民党などを中心に集団的自衛権行使の声があがっている。「特定船舶入港禁止法案」の問題も無関係ではない。過去を切り離した現象に戸惑うばかりである。(潤)

[朝鮮新報 2004.7.5]