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「家父長男」はもてない−「結婚事情」

 在日同胞の結婚事情に関するデータを見ると、同胞同士の民族結婚はわずか10.9%、国際結婚は89.1%(02年)となっている。そのうち、妻が日本人であるケースが27%、夫が日本人であるケースは60%と倍になる。この数字を見て何を思うか。中には「朝鮮女性が問題だ」と指摘する人もいるだろう。さて、本当にそうだろうか?

 未婚女性の友人らは口をそろえてこう話す。「結婚したくないわけではないのよ」と。しかし、周囲を見渡しても「魅力的な男性」がいないという。「考え方が古いというか」「女性は3歩下がってついて来いというタイプが多いような気がする」「家事や育児に協力的でなさそう」…。みな、民族教育を受けてきた者たちだ。日本の会社で働いて出会いがないのも理由の一つ。しかし、彼女たちが抱く朝鮮男性の「古臭さ」にも問題はある。

 中国では結婚後、「家事は男の仕事」、女性は「子を産む」ことで役割と果たすという風習がある。しかしこれは漢族の話であって、近頃は中国でも朝鮮族の女性らが漢族男性と結ばれるケースが多く、「家父長的な朝鮮族男性はあまりもてない」と朝鮮族の友人が話していた。

 「家父長的な古いもの」は悪しき因習であって、私たちの社会が克服すべき重大な課題であるという認識が必要だ。取材先で出会ったある年配女性は「娘の結婚相手は優しい人が良い」と言いながら、「息子が目の前で赤ん坊のオムツを替えていると、嫁は何を…と思ってしまう」と苦笑いしていた。身近なところから「意識改革」が必要なようだ。(潤)

[朝鮮新報 2004.4.26]