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第3回朝・日実務接触結果に疑義を唱え大騒ぎをしたと思ったら、今度は肖像画騒ぎである。それに影響されてか、「何か大変化が起きているのでは」という類の問い合わせもあった ▼前号に掲載したように、本紙平壌支局員はそうした「あらぬ解釈」を一蹴、「外国の人が集う会議場や宴会場には金日成主席の肖像画だけを掲げる措置」が最近取られた事実を紹介した。同時にその措置に込められている金正日総書記の意志についても詳細に言及した。にもかかわらず騒動は収まらない ▼米国のブッシュ大統領再選と関連させて、朝鮮が「脅威を覚えて変化を見せている」との珍説を開陳する評論家もいる。「火のないところに煙は立たず」というが、基礎知識はおろかニュースソースも持たない日本の評論家たちの習性として、他人の物を根拠にして、それを自らの分析であるかのように見せかけているはずだと資料を漁っていると、やはりあった。米ニューヨーク・タイムズ23日付の報道である ▼「反体制勢力の存在」を云々しながら、レンク関係者とおぼしき人物の「裏付け」情報をくっつけ、「フセインと同じイメージ付けされることを避けるために取った可能性が高い」と独り善がりの分析をしている。米有力紙の報道となればマスコミが飛びつかないわけがない。それもCIAが情報源であることは容易に察しがつく ▼南朝鮮各紙も取り上げ、「米紙報道なので、やはり何かがあるのだろう」と真顔で聞いてくる記者もいた。事実は明白なのにこの体たらく。だから謀略報道が大手を振ってしまう。(彦) [朝鮮新報 2004.11.25] |