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平壌で開かれた第3回朝・日実務接触、局長級に格上げされてのものだっただけに注目された。協議で双方は、「協力精神を発揮」して問題解決に当たったと本紙平壌支局は伝えてきた ▼いつものパターン通り、日本のマスコミは「専門家」たちを登場させて分析なるものに余念がないが、最初から誹謗・中傷を目的にしたかのような言動が圧倒的だ。分析と呼べるものはほとんどない ▼朝・日両国はいわずと知れた近くて近い隣国同士。長い交わりの歴史的経緯が存在する一方で、日本には不法な植民地支配を清算しなければならない責務がある。この負の歴史清算が、国交正常化の前提であることは平壌宣言でも確認されている。しかし、「専門家」たちの観点にはものの見事にそれが欠落している。意図的ですらある ▼今回の接触で、日本側団長の藪中局長は6者会談の朝鮮側代表団を構成する外務省の金桂官次官、李根副局長らと2時間近くにわたって会談したという。「拉致と核」の2つのテーマを追及する日本当局にとっては、外交の幅が広がったことを端的に示すものだったが、残念ながらその点に注目した「専門家」たちはごく少数だった。何が「専門家」か。しょせん売名、金稼ぎの道具としか見ていない証左だ ▼「経済制裁」の主張も声高だ。しかし「拉致問題解決に不誠実」だということが「日本の安全と平和を脅か」す「制裁」の対象になるのか、論理的整合性はない。外交接触を続けながら、何をどうしようとしているのか、見えてこない。それが「専門家」たちを跋扈させている。(彦) [朝鮮新報 2004.11.20] |