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春・夏・秋・冬

 イラク駐留米軍によるファルージャ総攻撃、日本南海上での「不審潜水艦」騒動と関連した自衛隊に対する海上警備行動発令−、偶然とはいえ米軍と日本軍との連携したかのような軍事行動にすっきりとしないものを感じる。というのも、時折しも8日から平壌で朝・日局長級実務接触が開催されているからだ。単純に状況だけを1つにまとめていくと、朝鮮に対する米・日の圧力ではないかと勘ぐりたくなる

▼点だけを追っていると、全体が見えにくくなるのは道理。もう少し時間を溯ると、先月26日から相模湾海域でブッシュ政権が唱える大量破壊兵器拡散防止を口実にした多国間海上訓練が行なわれた。PSI訓練である

▼主催は日本で、米国、フランスなど世界から20カ国が参加した。日本の関係者は、訓練の対象国がどこなのかについては口を濁したが、現地を視察した米国のボルトン国防次官は「北朝鮮に対する警告」だと言い放った。取材記者によると、ボルトン次官がさらに「過激な発言」をしないかと、関係者はハラハラし通しだったという

▼朝鮮を対象にしたものなら、明らかな朝・日平壌宣言違反になるからだ。常々、平壌宣言の順守、履行を口にしている小泉首相の立場とも相反するものになる。だからグレーゾーンに収めておきたいと必死だったのだろう

▼それにしても「海上での人命、財産保護、治安維持のため、特別の必要がある場合」にと、「戦時」を彷彿させる規定にも関わらず、即座に海上警備行動を発令した背後にどういう判断があったのか、知らねばと思う。(彦)

[朝鮮新報 2004.11.11]