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春・夏・秋・冬

 ブッシュ再選を朝鮮がどのように見ているのか、大きな関心が注がれている。公式論評は今のところまだないが、それを待つまでもなく敵視政策を放棄しない限り対話再開はないという原則的な立場に変化はない。「誠意には誠意で応えるが、強硬には超強硬で対処する」のだ

▼2期目の米大統領は3期目がないので、歴史に名を残すことに力を注ぐ傾向があるといわれる。そうしたことを根拠に、朝米対立の根源である核問題解決に向けて対北宥和−対話路線に転換するのではとの「希望的観測」がある。「イラク平定」に続くリビアの核放棄、それに加えてイラン、朝鮮との核問題を2期目に解決すればノーベル平和賞ものだというのだ

▼こうした推論とは別途に、日本は「日・米・韓同盟」の強化に余念がない。さっそく町村外相はソウルに飛んだ

▼そのソウルのブッシュ再選後の情勢観は、前述した「希望的観測」に近いものがある。選挙に先立つパウエル国務長官訪問時の「対北軍事攻撃はしない」との発言をベースに、「北は南北対話、協力、交流事業の再開に踏み出し、それをきっかけにブッシュ政権との対話を模索するのではないか」という。鄭東泳統一部長官に代表される

▼考えてみれば、ブッシュ政権の一極主義、単独主義行動は米国の史観を国際社会に植えつけようとしたネオコンの影響力によるものであることは明らかだ。その象徴であるラムズフェルド国防長官やウォルフォウィッツ国防副長官らが2期目の政権にそのまま残るのか−動向を探るうえで1つの判断材料になる。(彦)

[朝鮮新報 2004.11.6]