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日本時間の3日、米大統領選挙の投票が行われる。ケリーがなろうがブッシュが再選されようが、朝鮮政府は新政権が敵視政策を撤廃、放棄すれば対話ができるとの確固とした立場を明確にしている ▼投票日を控えてパウエル国務長官が日本、中国、南朝鮮を巡った。6者会談早期開催のための意見交換、地ならしだと指摘されているが、ケリー政権が誕生すればむろん、ブッシュ政権が継続しても国務長官更迭が確実といわれている人物がなぜこの時期に北東アジア行脚なのか、多くの専門家たちは首をかしげた ▼ソウルでの記者会見では、「平和的な核活動まで北に対して凍結を求めるなら、それに対する補償は当然のことだと思うが」と突っ込まれて一瞬焦ったのか、「早期解決は北にとっても有益だ」と一般論でかわすのに終始していた ▼さらには「米国は北を攻撃しないと言明しているし、また敵対的な政策や立場を今後も維持していくことはない」と柔軟性を示しながら、あらためて6者会談早期開催を目指す考えを強調した。ブッシュが再三、朝鮮の最高指導者を「暴君」とひぼうし、「悪の枢軸」だとして先制攻撃のブッシュドクトリンを策定していることと、パウエルの発言は相容れない。このギャップをどう理解すればいいのか ▼クリントン政権のジュネーブ合意、共同コミュニケなどの路線と、通常兵器の一方的削減などの要求に始まったブッシュ政権との違いは、後者が「北崩壊」をベースにしたことだ。まさに朝鮮敵視の幹である。それが取り払われるのかどうか注視したい。(彦) [朝鮮新報 2004.10.30] |