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春・夏・秋・冬

 新潟県中越地震発生から92時間後に土砂の中から助け出された皆川優太ちゃん(2)。悲惨な被害状況が伝えられる中で、その救出劇は涙を誘う感動的な場面だった。とは言え、強い余震が連日続く中、地元の人たちの不安な状況は今でも続いている

▼余震の強さはテレビ画面からも伝わってくるほどで、現場にいる方々は気が気でないだろう。現地で取材を続ける本紙記者も、「今も震度5の余震がありました」と連日メールで伝えてきている

▼同胞たちの深刻な状況も日を追うごとに伝わってくる。小千谷市に隣接する川口町では、安否のつかめなかった同胞の消息がやっとわかったという。地震が起きて5秒で焼肉店兼自宅が倒壊。客とともに、小さな穴をくぐってやっと外に這い出たそうだ。同胞は路上でのテント生活を余儀なくされている

▼こうした中、総聯県本部の同胞支援対策委員会が各地の同胞らに感謝状を寄せた。それによると、25日現在ですでに百件を超える激励の手紙、電話、支援金が寄せられたという。直接支援物資を携えて現地に訪れる同胞もいるそうだ。「困難であればあるほど、ありがたいのは同胞の温かい心」と謝意を示す

▼阪神大震災の被災者で今はボランティア活動家は、「できるだけ被災地の人に話しかけ、彼らが何を望んでいるかを把握してあげるのが大切」と話す。今回の地震でも被災同胞たちは、「こうして訪ねてきてくれたことが何よりありがたい」と話していたという。電気、ガス、水道といったライフラインだけでなく、人間の「ライフライン」も重要だ。(聖)

[朝鮮新報 2004.10.28]