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季節の深まりとともに、相次ぐ台風の襲来がようやく峠を越す気配かと思ったら、今度は新潟・中越地震の発生である。帰宅途中、建設中の家屋が揺れていることに気づき、思わず身の隠す場所はないかと一瞬、焦ってしまうほどだった。都内でこれほどだから、現地はもっとひどいだろうと思っていたら震度7に近かった ▼24日の新潟初中級学校ミレフェスティバル(地震のために中止)取材のために新潟入りしていた本社記者によると、もっとも被害の大きかった震源地に近い長岡、十日町、小千谷には30世帯を超える同胞たちが住んでいる。店舗、家屋などは大小の被害を被ったが、不幸中の幸というか、現在のところ人命被害は確認されていないという ▼今回の地震、現在も震度4、5クラスの余震が相次いでいる。家屋倒壊の危険性から車中での生活を余儀なくされている同胞も多い。ライフラインの復興は程遠く、とくに食料品不足の深刻さが伝えられているが、新潟県本部では翌日に、そして総聯中央も緊急に物資を現地に送り、同時に募金運動も始めた ▼先の台風23号では、兵庫・西脇、豊岡などで同胞宅が少なくとも17世帯、床上・床下浸水するという被害が出ている。総聯県本部は、被害のひどい同胞宅を緊急に訪れて慰問金を伝達、激励するとともにすぐに募金運動を開始した ▼自然災害の連続で、いったいどこを優先すればよいのやら整理がつかない読者もいると思うが、こうしたときこそ同胞愛、自身の問題としてとらえ、被害同胞たちに支援の手を差し伸べよう。(彦) [朝鮮新報 2004.10.26] |