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本紙22日付2面(朝鮮文)に一枚の印象的な写真が掲載された。京都・舞鶴朝鮮初中級学校での運動会でのワンシーン。わずか7人で組み体操「3層塔」を成功させた模様である。来年休校する同校生徒たちがその主人公。全校生徒7人。この「3層塔」はまさに、彼らの団結の証である ▼同校では、この7人の生徒たちで今年度の学校運営を行っているという。来年3月の休校に伴い、生徒、教員、学父母、地域の同胞らは、すべての学校行事が最後だという心積もりで一生懸命に取り組んできた。その中でも最大のイベントが、この運動会であったという ▼生徒7人に対し、この日集まった人は330余人。地域同胞や卒業生、そして京都市と滋賀県の同胞、朝鮮学校生徒、日本人らが駆けつけたためだ。生徒らは競技にも参加した。諸般の事情で学校を休校せざるを得ないことは、何よりも地域の同胞たちが残念に思っていることと思う。しかし、こうした心温まる運動会を見ていると、まさにウリハッキョは単に学校という役割を超えて、地域同胞の拠り所であったことが分かる ▼現在繰り広げられている「8カ月運動」では、最重要課題に民族教育の固守と発展を挙げた。民族教育を「在日朝鮮人運動の生命線」であると位置づけている。確かに民族教育を行ってきたからこそ、日本で60年近くも民族性を失わずにコミュニティーを形成してこられたと言える ▼舞鶴の学校は休校し34年の歴史に幕を閉じるが、そこを巣立っていった卒業生たちによって、民族性はしっかり守られている。(聖) [朝鮮新報 2004.10.23] |