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春・夏・秋・冬

 金永南最高人民会議常任委員会委員長を団長とする朝鮮政府代表団が来週18日から中国を公式訪問する。中国外務省スポークスマンは同代表団の訪中について、外交関係樹立55周年行事の一つであると明らかにしながらも重要な訪問であると指摘した

▼金委員長の訪中は、すでに今月初頃から中国政府関係筋の話として報じられてきた。とりわけ、9月末までに開催合意していた第4回6者会談が結果的に延期となった中で、金委員長の訪中によって何らかの打開策が計られるのではないかと、一部では期待感を持つ解説なども見られた。重要な訪問であるとの中国側の指摘は、期待感をさらにふくらませることになった

▼しかし、冷静に現在の状況を見渡しながら、その一方で、これまでの朝中間の外交的な動きを踏まえて考えると、金委員長の訪中によって、膠着した朝米核問題論議の打開に妙案がもたらされるとは考えにくい

▼というのも、朝鮮外務省などが繰り返し主張してきたように、この問題の解決は最終的には朝米2国間の直接対話しか方法がないからだ。つまり、米国が核兵器の使用を前提にした対朝鮮先制攻撃ドクトリンを放棄して、朝鮮半島、さらには東北アジアの平和を心底、築いていく用意があるのかどうか、そのことがカギを握っているのだ

▼だから次期米大統領に誰がなるのか、ということは大きな意味を持たない。直接対話を通じて意志疎通を図り、敵対関係を解消する政策を取るのかどうか−、朝米核問題の進展、解決はこの一点にかかっている。(彦)

[朝鮮新報 2004.10.14]