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春・夏・秋・冬

 いつも不思議に思うことがある。いわゆる「北朝鮮」がらみの報道で使われる「大爆発」騒動などの騒動≠ニいう言葉だ。しかし、考えてみると、当の朝鮮ではまったく騒ぎなど起こしていない。勝手に憶測して騒動≠ノ作り上げているのは西側マスコミではないのか。そのうえ、たいしたことでないことが判明すると、「北朝鮮が情報を流さないから」「閉鎖的な国だから」と逆ギレする始末。これでは、朝鮮はどう対応したらよいのか困ってしまうだろう

▼今回の両江道での「爆発騒動」などその典型だろう。「核実験か」「ミサイル実験の失敗か」などとさんざん騒いだあげく、情報の出所であった南の当局者がこれを全面否定したのだ。李鳳朝統一省次官は17日、「爆発の兆候があったと疑った地域で爆発はなかったようだ」と述べ、衛星写真が撮影した煙と見られるキノコ雲も「自然の雲の可能性が高い」と結論づけた

▼朝鮮側は、水力発電所建設に伴う発破だったとして、平壌駐在の外交官一行にも現場を視察させた。米国も、「北朝鮮の説明は米国の情報と一致」(パウエル国務長官)との立場を表明した

▼では、今回の「大爆発騒ぎ」は何だったのか。その真相を語るのは早計だろう。だが、はっきりしているのは、今回のこの騒動≠熬ゥ鮮に対する根強い偏見から出たものだということだ

▼ブッシュ政権がイラク侵攻の大義名分とした大量破壊兵器はいまだ発見されずじまい。つねに悪いのはならず者国家≠ニいう論理も、いい加減説得力がなくなってきているのではないか。(聖)

[朝鮮新報 2004.9.21]