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春・夏・秋・冬

 朝・日平壌宣言の発表(2002年9月17日)から今日、2年になる。宣言を改めて読み直すと、単なるスローガンに終わらせずに日本の過去清算、関係改善=朝・日国交正常化、「近くて遠い」関係を「近くて近い隣国」にしようとの両国首脳、民衆の強い意思が反映されている

▼5月の小泉首相の再訪朝、二度目の首脳会談でも平壌宣言は確認された。小泉首相はさらに一歩踏み込んで、「敵対関係を協力関係に作り変え両国関係を正常化していく」意志を表明、「在日朝鮮人を差別せず友好的に処遇していく」と約束した

▼これまでの世界の外交に、未国交国の首脳が二度にわたって会談したという事実はない。異例中の異例な出来事である。そのことはまた、それほどに朝・日関係が、日本の敗戦にも関わらず清算されてこなかった異常さを見せ付けている

▼むろんその背景には、ソ米冷戦(熱戦)という時代が長きにわたったことも関係している。が、日本当局に国際法を踏みにじって植民地支配という罪を犯し、その恥ずべき過去を一日も早く清算しなければ国際社会から信任される国になりえないという意識が希薄、いや限りなく無に近かったことが最大の原因であろう。過去清算は日本の責務なのだ

▼小泉首相は自身の任期中に国交正常化することを表明した。それにしては動きは鈍い。8月の実務協議1回のみである。米国の大統領選挙結果を待とうとしているのか、ほかに事情があるのか−。いずれにしても、朝鮮(民族)は国交正常化に向けた小泉首相の行動を注視している。(彦)

[朝鮮新報 2004.9.16]