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「大山鳴動して鼠一匹出ず」。ここ2、3日、南朝鮮や米政府当局が大騒ぎした両江道での「爆発事故」である。「核実験」や「ミサイル工場爆発」説、荒唐無稽なものでは「9.9建国節祝賀の大花火打ち上げ」説まで流布された ▼平安北道龍川でのそれを凌ぐ大爆発事故が朝鮮で起きたとの「説」は、9日午後を過ぎて南朝鮮の統一部関係者の口から語られ始めたという。確認作業に「手間取ったのか」、別の意図があったのか、日本に騒ぎが伝播してきたのは11日の午後だった ▼在京の欧州メディアのある支局長は、日曜日も掴み所のない取材に追い立てられたことに憤慨しながら、「これは韓国政府当局が、次々と発覚した核開発の試みから目をそらすために作り上げたものではないか」と指摘。両江道と国境を接する中国政府が何の反応も示していないことをその根拠に上げていた ▼彼の指摘は結果的に本質を見抜いたものとなった。というのも、13日の朝鮮中央通信は「水力発電所建設のため山を爆破した」事実に言及しながら、南朝鮮当局が騒いでいるのは「核開発の試みの事実から国際社会の目をそらすことが目的だった」と厳しく非難したからだ ▼同日、南朝鮮がプルトニウム抽出、ウラン濃縮実験に加えて、80年代にこれまた事前申告なしに金属ウランの転換実験をしていた事実も明らかになった。朝鮮にはさまざまな疑惑を提起した米国、その米国が南朝鮮の核開発試図を放置していたとは理解しがたい。疑惑より、事実の方が重いことは自明の理。米国はどう対処するのだろうか。(彦) [朝鮮新報 2004.9.14] |