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今月中の開催で合意している第4回6者会談の日程の詰めが行われている。朝鮮側は、6月の第3回会談後から再三再四、「言葉対言葉」ではなく「行動対行動」という図式にならない限り、話し合いは何回やっても意味がないと表明、米国の出方を注視している ▼今回、会談開催も含めて前進がなければ、米国が請うて作り上げた6者の枠組は消滅してしまう、というのが専門家たちの見方だ。その最大の理由は米国の事情。11月の大統領選挙でブッシュが当選しようがケリーが当選しようが、6者会談を担当する国務長官以下のスタッフが議会承認を得て活動し始めるのは来年5月頃になるからだ。つまり、10月以降、半年以上は休眠状態になってしまうのだ ▼官僚たちで構成される作業部会が発足すれば事情は異なってくるが、それも「行動対行動」が具体化されることが前提になる ▼加えて、新たな難問が立ちはだかる。南朝鮮で2000年1、2月にかけ計3回行われていたウラン濃縮実験問題だ。南朝鮮当局は「政府の指示に基づくものではなく、研究者たちが科学的な好奇心を満たすために行っていた」と、濃縮ウランによる核開発とは無縁だと強く否定した ▼言うまでもなく、米国が提起している朝鮮の核開発疑惑の核心は、濃縮ウランによるものだ。朝鮮は事実無根だと、一貫して否定してきたが米国は引き下がらない。そこに明るみに出た「同盟国」南朝鮮の問題。南朝鮮も6者の一員である。さて、米国はこの問題をどのように処理するのだろうか。そして、他の6者構成国も。(彦) [朝鮮新報 2004.9.8] |