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春・夏・秋・冬

 「あと4年」コールを繰り返す大会参加者に対し、「華氏911」で知られる監督のマイケル・ムーアはにやりと笑ってピースサインで答えた。「あと2カ月」という意味だ。ブッシュ氏を米大統領選候補に正式に指名した共和党大会での一コマ。ブッシュ再選を主張する共和党支持者に対し、反ブッシュを鮮明にしているムーア監督は「必ず落選する」とシグナルを送ったのだ

▼「より希望に満ちた米国を築くため…」「米国が自国を守るために行動したから、サダム・フセインとタリバンという人殺しの政権が過去の歴史となり、5000万人以上の人々が解放された」。ブッシュ氏の指名受諾演説を聞いていると、「米国のため」「米国民を守るため」という発言が目立った。「米国さえ良ければ他はどうなっても構わない」と聞こえなくもない

▼「米国が自国を守るために行動したから…」というが、それによって何がもたらされたのか。今のイラクの混乱ぶりをどう説明するのか。ブッシュ政権誕生以降、とくに「9.11」以降、米国の単独主義は目立ってきている

▼今回の演説では、同盟国の中に南朝鮮は入らなかった。初日に採択された政策綱領でも、日本が「中核同盟」なのに対し、南は「価値ある民主的同盟」。朝鮮半島情勢を巡って「韓米同盟」がぎくしゃくしていることを如実に示すものだ

▼共和党大会の一連の報道からは、ブッシュ大統領の幼稚さばかりが目につくが、大会中50万人に上る反対デモがあったという。米国にも「大人」がいることに多少安堵している。(聖)

[朝鮮新報 2004.9.7]