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新任の鄭東泳統一部長官が先月末から訪米し、パウエル国務長官、ラムズフェルド国防長官、ライス大統領補佐官らと会談した。今年初、羅鍾一青瓦台安保担当補佐官(現駐日大使)が訪米した時には、帰国間際に30分程度の会見しかなかったことと比較すると、雲泥の差の待遇。「悪化していた米韓同盟は随分と回復したものだな」と思ってしまう ▼パウエル長官らは席上、南朝鮮の対北政策を支持すると表明したという。大統領選挙を控えての同盟国との会談だけに、ゴタゴタしているという印象を与えたくなかったのかもしれない ▼ところが2日、「開かれたウリ党」の鄭鳳株議員ら25人と民主党の金孝錫議員合わせて若手の26人が、ソウルの米国大使館に「北朝鮮人権法案」に憂慮を表明する書簡を提出した。同法案は7月に米下院を通過し、現在上院で検討されている ▼鄭議員らは、書簡の中で「人権法案は人権の改善よりも朝鮮半島の緊張と対立を増幅させる可能性が高い」と指摘。「米上院で時間をかけて検討し、法案の処理に慎重を期するよう」求めた。ウリ党指導部は、署名活動を行った鄭議員らに対し「韓米関係に否定的な影響を与える」と強く反対したが押し切られてしまった ▼また、ブッシュ政権が先月に正式に発表した南駐留米軍の一部撤退について、米軍兵士がデモ隊に殴打されている映像を偶然、目にしたラムズフェルド国防長官が怒りのあまり決定したという話が流れている。ブッシュ政権は打ち消しに大童だが、さもありなん。やはり「韓米同盟」は揺らいでいる。(彦) [朝鮮新報 2004.9.4] |