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春・夏・秋・冬

 6月の6者会談で、朝米核問題について初めて立場を明らかにした米国。「転換的提案」をした。それがまとめられた文書は7nになるというが、どうしてか全容は公表されていない

▼今月初めにソウルを訪問した、ホワイトハウスの対北強硬派を代表するライス米大統領補佐官も、「北が米国案を受け入れれば大きな見返りを受けられる」と強調したが、例えば米国案がどのような脈絡の中で、北へのエネルギー支援に言及しているのかなどについてはいっさい明らかにしなかった

▼だが、エネルギー支援とはいうものの、米国はその提供にはまったく関与しない。他の5カ国、あるいは米国の忠実な同盟国である日本などに任せるという構想だ。これでは、もしもジュネーブ合意のように中途で一方的に供給が打ち切られた場合、朝鮮は提案者の米国と供給者(例えば日本)の2者を話し合いの相手にしなければならなくなる。こうした点などを含めて、朝鮮側は「本質はリビア方式」だとして一蹴している

▼一部のマスコミはこうした朝鮮側の対応について、しきりにワシントン発などの記事で「米大統領選挙かく乱戦術だ」と単純明快(?)な指摘をしている

▼しかし、クリントン政権時代のキノネス北朝鮮担当官はまったく逆の見方をする。「ブッシュ政権は、大統領選挙で保守派の票を得るために、対北戦略の変更を選挙後まで引き伸ばすだろう。再選すれば、柔軟性ある提案をするのではないか」。選挙対策用の「提案」をされて困るのは朝鮮であり、他の参加国だ。こじれている原因がここにある。 (彦)

[朝鮮新報 2004.7.27]