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春・夏・秋・冬

 「遠い所をわざわざ来てくれてありがたい」。先日福井で起きた水害で同胞の自宅や店舗、工場などにも大きな被害が出た。総聯中央の慰問金を携えて現地を訪れた高徳羽副議長兼同胞生活局長に対し、同胞たちはこう謝意を表したという。高副議長は「(同胞たちが)大変な時だからこそ、すぐに現場に行くべきだと思った」と語る

▼水浸しになり営業できないホルモン焼屋、商品がびしょぬれになってしまったメリヤス工場。これからどうしようと途方に暮れている時に、「少しでも役立ててほしい」と渡された慰問金。中には涙ぐむ同胞もいたという。ホルモン焼屋を営む同胞は、「今はこんなだけど、今度いらした時にはごちそうします」と話していたそうだ

▼今回の水害は新潟県や福島県、福井県など日本海側に集中した。新潟には3000人あまりのボランティアが現場に駆けつけ、被害にあった人々の家を訪ねては、復旧を手伝った。「途方にくれていた時だったので、感謝の気持ちでいっぱいです」とテレビで老人が語っていたのが印象的だった

▼同胞宅がおおぜい被害にあった福井では対策本部がすぐに設けられ、同胞の被害状況を把握したほか、北陸初中の教員らが復旧作業にあたった。「やはり組織はありがたい」と感じた同胞も多かったようだ

▼同胞がたいへんな時にいかに助けとなるか。それが真の奉仕と言える。経済的困難や差別など、同胞社会は今さらに深刻な状況にある。結成以来、「同胞の権益擁護、生活奉仕」を信条としてきた総聯が、今こそ本領を発揮すべき時ではないか。(聖)

[朝鮮新報 2004.7.24]