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春・夏・秋・冬

 盧武鉉大統領と小泉首相の会談が21、22の両日、済州道で開かれる。大統領就任式を皮切りに今回3回目の首脳会談であることから、「ざっくばらんな話し合い」が演出されたようだ。済州道が場所に選ばれたのもそのためだろうか

▼「冬のソナタ」現象に見るまでもなく、昨今の「韓国フィーバー」を見ていると異常とさえ言える。ヨン様に始まり、南の俳優たちの相次ぐ来日には、1000人を超す女性たちのおっかけが空港にまで駆けつけ、黄色い歓声を挙げる。ハリウッドの俳優たちも真っ青といった具合だ

▼ともあれ、朝鮮半島の文化が日本の人々の間で親しまれることは悪いことではない。昔は「妓生観光」、最近ではグルメにエステ、ブランド物を買うための対象でしかなかったことに比べれば、朝鮮戦争や南北分断の悲劇を真っ正面から取り上げた映画やテレビがお茶の間や劇場で見られること自体、決して悪いことではない

▼ただ、この「韓流」。在日社会に影響を与えているかと言えば、必ずしもそうではない。先日、お店を出すために奔走していた友人がぼやいていた。店舗を借りようとしても、本名では貸してくれるところが見つからないという。最後には、「本名で店を借りたければ、職安通りに行くしかないでしょう」と言われたとか。家を借りる際にも同じような思いをした人は少なくないだろう。そういう筆者も、「日本人の保証人を立ててほしい」と言われたことがある

▼ヨン様と私たちとどこが違うのか? 今の「韓国ブーム」をちょっと複雑な思いで見ている。(聖)

[朝鮮新報 2004.7.20]