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春・夏・秋・冬

 韓国銀行は11日に発表した「開城工業団地造成の経済的効果分析」というレポートで、同団地の3段階造成工事が完了(2011年)すれば南に約2兆4000億円、北に600億円の付加価値が生じるという分析をした。雇用面においても北南それぞれ73万と10万人が創出されるという。これまでも同様のレポート、試算などで指摘されてきたが、開城工業団地の持つ可能性は計り知れない

▼しかし、これらの数字には前提条件が付く。何よりも米国が朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除し、ヨーロッパ、日本が現行の高い関税率を引き下げるなど事実上の輸入制限やコンピューターや半導体など戦略物資の統制を撤廃することなどだ。結論的に、米国が音頭を取って実施している対朝鮮経済制裁が解除されないかぎり、絵に描いた餅になってしまうということだ

▼その米国のブッシュ政権、先の第3回6者会談で初めて対案を出した。「核を放棄すれば驚くべき補償がある」(ライス大統領補佐官)とはいうものの、「先核放棄」という前提はついて回っている

▼ブッシュ大統領は12日、リビアが放棄した大量破壊兵器関連機器を保管しているオークリッジで「潜在的な脅威を除去した」とイラク侵攻を正当化しながら、朝鮮とイランに対してあらためて核放棄を迫った

▼世界一の核超大国米国からの軍事的脅威に対する対抗手段として「核抑止力」を強化してきた朝鮮にとって、本末転倒な脅迫の言辞としかとれない。ブッシュ政権に変化があったのかどうか、しばらく注視する必要がある。(彦)

[朝鮮新報 2004.7.15]