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8日、金日成主席逝去から10年を迎える。当時、北南首脳会談取材の準備に追われていた筆者は、正午から平壌放送が重大放送を行うという知り合いの通信社記者の一報と、同時に重大放送が主席に関するものらしいという伝言に、急いで編集局に戻ったことを思い出す ▼10年一昔とはいうものの、朝鮮にとって主席逝去後の10年は、そんな簡単に表現できるものではない。友邦と市場の同時喪失を意味した社会主義諸国の崩壊、相次いだ自然災害、米国との核問題、そして主席逝去が重なり、四面楚歌といっても過言ではない状況で、政治、経済、対外関係の困難から抜け出すために金正日総書記指導のもと、一丸となって「苦難の行軍」「強行軍」を行った ▼絶対的な食糧不足、加えて米国からの核問題を口実にした軍事的脅威の増大。そうした国家建設以来、最大の危機を在日同胞をはじめ国際社会からの支援、そして総書記の外交手腕で乗り切り今日に至った ▼ここで忘れてならないのは、「血で結ばれた友好関係」にある中国の存在である。97年の最も厳しかった時期、原油、食糧など百万トンを超える無償援助をしてくれた ▼2000年と01年に続く今年4月の総書記の訪問、胡総書記ら新指導部との対面は朝中関係の1ページを開いた。そうしたなか今月1日、中国が朝鮮に無償提供する平安南道・大安親善ガラス工場の着工式が双方関係者の同席のなか行われた。日産300トン、設計と施工は中国が担当する。完成は来年10月10日の朝鮮労働党創建60周年の日を予定している。(彦) [朝鮮新報 2004.7.6] |