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春・夏・秋・冬

 2年前の6月13日、京畿道楊州郡で、友達の誕生祝いに行こうとしていた女子中学生2人が、米軍の装甲車にひかれ即死した。被害者はシン・ヒョスンさんとシム・ミソンさん

▼しかし米国は、責任者の処罰を何ひとつ行わないまま事件をあいまいにしてきた。この事件をきっかけに、南で若い世代を中心とした大きな反米運動が起こった。キャンドルを手に広場を埋め尽くし、米国を糾弾する市民らの姿は記憶に新しい。この事件はまた、盧武鉉大統領の誕生から今年4月の総選挙まで、その後の南の政治の流れをつくる大きな分岐点となったと言える

▼先週、イラクで人質となっていた金鮮一さん(33)が殺害されるというショッキングな事件が起きた。南ではイラクへの軍隊派兵反対を求める運動が大きく広がっている。しかし、盧武鉉政権は追加派兵の方針を覆さないと明言した

▼2年前の女子中学生れき死事件と今回の人質殺害事件は、直接的であれ、間接的であれ、米国と米国に追従してきた南の政治体制が引き起こしたものだ。なぜ米軍が朝鮮半島の南にいて、殺人事件を起こしても何の罪にも問えないのか、なぜ米国が自国の利権のためだけに起こした侵略戦争に荷担しなければならず、それにより民間人が犠牲にならなければならないのか。民衆の怒りは南社会の根本自体に向けられている

▼盧武鉉政権は大きな岐路に立たされている。問題の対処の仕方を誤ると政権崩壊にもつながりかねない。民族全体の利益に沿った対処、それが唯一の問題解決の方法だ。(徹)

[朝鮮新報 2004.6.26]