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朝鮮戦争を題材にした「ブラザーフッド」が26日に封切られる。6月25日は朝鮮戦争勃発(1950年)の日。配給会社が意識したのかどうか、くしくも開戦1日後の公開となった。「シルミド」「ブラザーフッド」と朝鮮半島分断の悲劇を描いた映画が立て続けに上映されている。北と南が将官級会談で合意し、軍事境界線付近で行ってきた非難合戦を中止した時期と重なっただけに、なんとも感慨深い ▼昨年、朝鮮戦争によって引き裂かれた離散家族の再会を取材した。慶尚北道が故郷の兄弟。兄は戦争勃発と同時に朝鮮人民軍に入隊した。兄が18歳、弟が16歳だった。兄弟が再会したのは実に53年ぶり。2人ともいいおじいさんになっていた ▼実はこの再会、91歳になる故郷の母が申請して実現した。だが、直前になってけがをした母は大事をとって弟だけを行かせた。「なんでオモニム(母)も一緒に来られなかったのか」。そう弟に訴える兄。53年ぶりに母に会う夢は適わなかったものの、弟に会い、写真も撮った。「兄さんが一番ハンサムに写っている写真を持っていきます。帰ったら早速母に見せます」。そういっていた弟。あれから間もなく1年が過ぎようとしている。あの兄弟たちはそれぞれどうしているのか ▼離散家族たちの再会は2泊3日が原則だ。50数年間離れ離れだったのに、たった3日間だけの再会でまた離れ離れになってしまう。始まりは笑顔、終わりは涙の再会が繰り返される ▼彼らが自由に行き来できる日が早く来るべきだ。その日はつまり統一が実現する日だ。(聖) [朝鮮新報 2004.6.22] |