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先日、本紙でも連載しているハングル能力検定試験があり、東京の試験会場に行ってきた。1級から5級までの7つの級で試験が行われた。4級と5級の会場に入ると、ほとんどが日本人で若い女性の比率が高かった。なかには女子高生の顔も見えた ▼ハングル能力検定協会の話によると、3級以下の級では圧倒的に日本人の受験者が多く、全体でも日本人の占める割合、それも女性の割合が高いそうだ。ハングル能力検定試験は現在、毎年2回、春と秋に行われており、今回が22回目となる。回を重ねるごとに受験者の数が増えており、今回の受験者は日本全国で9000人以上にのぼった。前回の試験よりも1500人以上も増えたそうだ ▼確かに日本の中でハングルブームと言えるものが存在するようだ。南のテレビドラマにくぎ付けとなり、芸能人の人気も社会現象となるほど高い。それがハングルを学ぼうという動機のひとつになっているのはまちがいない。きっかけはどういうものであれ、外国語を学ぶのはいいことだ。それが隣国の言葉であればなおいい ▼外国語を本当に習得するには、ただ、単語や文法を覚えるだけではなりたたない。その国の文化、歴史を深く知る必要がある。ハングルを学ぶ日本人が、言葉を通じて朝鮮半島全体のことを深く理解するようになれば本当にすばらしいと思う ▼試験が始まる直前まで参考書を開き勉強している受験生たちの姿を見ていて、昔の自分を思い出した。そして、在日同胞ももっと勉強すればいいのになあと思った。母国語なのだから。(徹) [朝鮮新報 2004.6.19] |