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春・夏・秋・冬

 先の朝・日首脳会談席上、金正日総書記は「朝鮮政府は今後も朝・日平壌宣言の履行のために積極的に努力していく」と言明。「関係改善の進展いかんは、日本の同盟国がどのような態度と立場を取るのかということに多くかかっている」とも指摘した。米国の出方である

▼われわれが目の当たりにしてきたように、米国の対ソ(社会主義)対決政策に追従、朝鮮を敵視し続けて来た日本当局が、曲がりなりにも過去の清算に乗り出そうと舵を取り始めたのは89年、竹下内閣の時である。翌年9月、自民、社会両党それぞれの代表団が平壌を訪問し朝鮮労働党との間で3党共同宣言を発表、ようやく端緒を開いた

▼しかし、3党共同宣言の内容は一部具体化されたものの、過去の清算という本題は積み残されたままになった。日本「独自」の動きに当時のブッシュ政権が反発。「竹下、金丸潰しに乗り出しリクルートや佐川急便事件などをリーク、芽を摘んだ」と当時巷間でささやかれた

▼この事件以降、日本は以前にもまして米国に忠実に、追従の姿勢を取り続けてきた。それから14年余、日本は総書記の憂慮、いや朝鮮民族の憂慮を払拭することができるのだろうか

▼最近会った米国の研究者は、「日本がイラク政策を支持し、軍を駐留させる限り米政権は日本の行動には『理解』を示していく。しかし、あくまでも『理解』であって支持ではない。その証拠に、人道支援についてはすでに『北の体制を延命させるものだ』と共和党強硬派から強い反発が出ている」と解説する。小泉総理の行動を注視したい。(彦) 

[朝鮮新報 2004.6.3]