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米軍は22日から南朝鮮軍と合同で、フォールイーグル、連合戦時増援の2つの軍事演習を開始した。演習の対象地域は南朝鮮の陸海空全域である。朝鮮はこれに対し外務省、祖国平和統一委員会、さらには朝鮮人民軍板門店代表部スポークスマンなどが再三再四、談話などを発表して演習の中止、撤回を求めたが、米軍はその声を無視して「定例の年次演習」だと強行した ▼朝鮮側が「年次演習」にもかかわらず、今回これほどにまで神経をとがらし中止を求めたのは、朝鮮半島の核問題を巡って、ブッシュ政権が先制攻撃ドクトリンに基づき、小型核兵器の使用を前提にした対朝鮮新作戦計画「5026」を策定しているからだ。今演習はその実践を想定したものなのだ ▼演習に動員されているのは米軍と南朝鮮軍だけだが、それは表向きのことで、実は日本自衛隊も組みこまれている ▼自衛隊は米軍とともに1月21日から2月1日まで、「2週間以内に某国軍を殲滅する」というシナリオのもと、米軍1400人、自衛隊2500人の部隊を投入しコンピューターを駆使した図上演習「共同方面隊指揮所演習」(ヤマサクラ45)を行った。結果は「殲滅に成功した」という ▼この演習が「5026」の重要な一翼を担い、今回のフォールイーグルなどと連動しているのだ。「ヤマサクラ」に投入された米第1軍団(ワシントン州)、第3海兵師団(沖縄)はいずれも対朝鮮戦線だけに投入される部隊だ。死語になったと錯覚しがちな「米日南三角軍事同盟」。今も刃を研ぎ澄まし稼動している。(彦) [朝鮮新報 2004.3.23] |