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春・夏・秋・冬

 先日開かれた朝鮮人強制連行真相調査団全国協議会の席上、強制連行に関するページが削除された歴史教科書がある事を聞いた。若手国会議員らが教科書から「強制連行」を削除するよう要求する動きがあるが、実際に削除した教科書がある事に驚いた

▼今年1月の大学入試センター試験では、「日本統治下の朝鮮」について述べた文として正しいものを選べという問題が出された。正解は「第二次世界大戦中、日本への強制連行が行われた」。これに対して、日本の右派勢力がかみついたのは言うまでもない。彼らはその根拠として、強制連行は「戦後の造語」などとしている

▼2002年10月、日本弁護士連合会は、強制連行、労働の概念についてこう規定した。「強制連行の用語は、それが行われた当時の用語ではなく、1960年代からの歴史用語である。…強制連行という用語の『強制』とは、肉体的、精神的強制を含むもので、この概念は遅くとも19世紀末には国際的に、20世紀初頭には国内的に確立されていた」

▼さらに、93年の参議院予算委において、谷野作太郎内閣官房内閣外政審議室長は「従軍慰安婦」問題に対する質問に、「ごく自然に強制ということを受け取りまして、その場合には単に物理的に強制を加えることのみならず、脅してといいますか、畏怖させてこういう方法を本人の自由な意思に反してある種の行為をさせた、そういう場合も広く含むというふうに考えている」と答弁している

▼強制には肉体的のみならず精神的強制も含まれることを、日本政府自身が認めている。(聖)

[朝鮮新報 2004.3.2]