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11日から朝・日政府間交渉が平壌で行なわれ、25日からは6者会談が開かれる。膠着状態にあった懸案を巡る協議だったが、公式、非公式、水面下のさまざまなルートを通じた接触の結果であることはいうまでもない ▼向学のために3週間ほどワシントンを訪れていた友人によると、共和、民主、そして各界の識者との対話を通じて感じ取ったのは、朝米核問題に対する米国内部の主張が多様であるということだったという。強硬一本やりで世論を集約できるほど単純ではなく「懐が深い」 ▼そういえば、対話による解決を模索して1月に訪朝、寧辺の核施設を参観した米学者一行のなかには、共和党外交安保問題の重鎮でブッシュ政権が続投した場合、有力な国務長官候補であるルーガー上院議員のスタッフが含まれていた ▼一方、対話を重視する民主党の場合、「韓国政府の強力な反対によって実行不可能な軍事力行使(予防戦争)論は絵に描いた餅」だとブッシュ政権の政策を痛烈に批判。このまま行けば、「北朝鮮の核武装化を認めるという選択肢しかない」(クリントン政権時代のペリー国防長官)と舌鋒は鋭い。かと思えば、対話を重視しながらも効果的ならば限定的軍事力行使を排除すべきではないという主張(カーター・ハーバード大学教授)もある ▼ブッシュ政権内部を見ても、対話を重視する国務省のパウエル長官―アーミテージ副長官コンビと武力行使をかざすネオコン代表のウォルフォウィッツ国防副長官が並存する。圧力が功を奏したなどという見解はまったくの的外れである。(彦) [朝鮮新報 2004.2.17] |