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春・夏・秋・冬

 米国の牛からBSEが発見されたのに続き、鳥インフルエンザの問題が発生して、何を食べたらいいのかと頭を悩ませる状況になっている。にわかにクローズアップされてきたのが食糧自給率の問題だ

▼食糧自給率といっても複雑で、豚肉や牛肉などの畜産物は国産であっても、トウモロコシなどの多くの餌は輸入品に頼っているため、それを考慮して計算しなければならない。例えば、豚肉は約6割が「国内産」だが、餌の自給率は約1割しかないため、実質的には6%が豚肉の自給率となる。日本の食糧自給率、1960年には80%に達していたが、今では40%に落ち込んでいる。世界178カ国、地域の中で130番目くらいの水準だ

▼食糧問題を他国に依存するということは、国の首根っこを握られているということでもある。敗戦後の日本を占領した米国は、学校給食にパンを導入させるなど日本人の食生活を変えて、日本を自国の余剰農産物を売りさばく市場にするとともに、日本を米国の「子分」とするための道具として食糧を利用してきた

▼朝鮮でジャガイモ農業革命先駆者大会が1月27、28日に開かれた。98年から本格的にスタートしたジャガイモ農業革命は、単に食糧問題を解決するというだけでなく、朝鮮の基本政策−自立的民族経済確立の一環でもある

▼日本は米国の世界戦略の一環として、朝鮮に対する具体的な「経済封鎖」をもくろんでいるが、朝鮮は建国以来、常に経済的圧力を受けつづけてきた。日本と違い、そう簡単に首根っこを押さえつけられることはない。(徹)

[朝鮮新報 2004.2.3]