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春・夏・秋・冬

 22日は旧正月である。昨年から朝鮮でも正式な休日となり盛大に祝うようになった。昨年のカレンダーを見ると、旧正月は2月1日だった。今年と10日のズレがある。なぜか。これまで旧暦についてあまり関心を持たなかったのだが、ちょっと調べてみた

▼われわれが旧暦と言っているのは、太陰太陽暦のこと。月(太陰)の運行周期をもとにし、太陽の運行周期との誤差を加味した暦だ。月の周期は約29.5日で、12カ月で約354日となる。太陽の運行周期(約365日)に比べ10日ほど少ない。昨年と旧正月が10日ずれた理由はここにある

▼ズレが何年も続けば暦の月と季節が全く合わなくなり、旧正月が夏に来るということになるのでは、という疑問が湧く。このような不都合が起こらないよう、約3年に1度、「閏(うるう)月」を作り1年13カ月となる年を設け、暦と季節の関係を調整している

▼自衛隊が19日、イラクへと入った。ついに海外派兵が現実のものとなった。これで「日本の戦後が終わり戦中の時代に入った」と評する人もいる。危機感が伝わる言葉だ。米国の侵略戦争に乗り、日本は「戦争のできる普通の国」となった

▼イスラム暦も月の運行周期による暦だが、太陽の運行周期に対する調整はされていない純粋な太陰暦である。現在、太陽暦=グレゴリウス暦が国際的に使われているが、欧米列強の侵略により、文化の違いに関係なく他国に押し付けたものだという見方ができる。イラクの状況を見ると、世紀が変わっても力の論理がまかり通っていることに愕然とさせられる。(徹)

[朝鮮新報 2004.1.20]