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涙の雨

 別れ際
 あなたは泣いてくださった
 わたしも
 涙を呑んで帰ってきたわ
 願わくば
 この涙を
 陽臺の雨と降らせ
 あなたの裳裾を
 ぬらしていたい

 (ヨンダン 生年没日未詳)

 「陽臺の雨」、「雲雨の情」というのは、楚の国の懐王にちなんだ故事。懐王は巫山の陽臺で神女に出会い愛し合うが、別れに際して神女は王に言う。王がもし求めるのなら、自分は巫山にかかる朝の雲と夕方の雨になり降り注ぎましょうと。

 妍丹は平安道成川出身の妓生。(朴c愛、朝鮮大学校文学歴史学部非常勤講師)

[朝鮮新報 2004.12.8]