美しいその顔を しばし夢に見た 忽然と消え去り 夢から覚めると 燈火の影が ひとり寂しい 冷たい秋の雨が 夢を覚ますと知っていたなら 窓の外のあの桐を 植えたりはしなかったものを
(リ・ソウ 1633〜?)
亡くなった妻を悼む悼亡文である。生前の妻と共に、その成長を楽しみにしていた桐の木が、今は悲しみを一層深いものにする。辛い夜である。(朴c愛、朝鮮大学校文学歴史学部非常勤講師)
[朝鮮新報 2004.12.1]