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祝婚歌

 今日 乙女は
 美しい彼と寄り添い
 天の定めに従い
 馨しい縁を結ぶ
 すでに
 月下老の赤い糸が
 ふたりの指を繋いでいるのだから
 これからは共に
 鴻光のように向かい合いなさい

 (キム・シスプ 1435〜1493)

 「月下老」とは「月下老人」のこと。「月下氷人」とも。唐の時代、韋固という人が宋城の南占を通りかかったとき、月の光の下、老人が本を読んでいることに気づく。何を読んでいるのかと聞くと、天の婚姻簿だと言う。実は老人は、夫婦の縁を赤い糸で結んでくれるという仙人。たとえそれが敵同士でも、異国に離れ離れになった者同士でも、必ず縁を結ぶと伝わる。「鴻光」は「梁鴻」と「孟光」のこと。東漢の隱者「梁鴻」とその妻「孟光」は夫婦仲が良く、孟光は資産家の娘だったが、夫の意向に従い倹約を旨とし、畑仕事に勤しみ、機を織ったという。金時習は、伝奇小説集「金鰲新話」の作者として有名。(朴c愛、朝鮮大学校非常勤講師)

[朝鮮新報 2004.9.15]