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幼なじみ

 幼い頃のままごと遊びを
 思い出して恥ずかしくて
 頬が赤く染まったのは
 いたずら好きなあなたが
 わたしをからかうから
 「僕に二度も嫁いできたね」

李安中(リ・アンジュン 1752〜1791) 新婚夫婦のほほえましい一瞬を、新婦の言葉で表現。幼なじみのふたりは、ままごと遊びのたびに結婚の約束を交わしていたのだろう。それはどうも、新婦の想いのほうが熱かったのかもしれない。格式に囚われている貴族の女性とは違う、実際に泣き笑う平民の女性の生活が、生き生きと親しみを込めて詠われている。李安中は、没落貴族として全国を放浪し、民俗固有の情緒を詠う一方、しばしば、女性の繊細な感情を詩に表現した詩人である。(朴c愛、朝鮮大学校非常勤講師)

[朝鮮新報 2004.8.11]