七夕 |
雲と霧が邪魔だわ 高麗末の大儒学者。織姫の視点で、逢瀬の道を急ぐ様と心情を生き生きと活写したこの詩は、七夕伝説を詠った数多くの漢詩の中でも秀逸である。「烏鵲橋」や「織姫」、「牽牛」といった「七夕」関連の単語を意図的に排し、恋人のもとへと急ぐ乙女心と、交わした約束への決意を、スピード感いっぱいに表現している。今も昔も変わらない、恋する者の一途さ。必ず待っていてくれるという、相手へのゆるぎない信頼があるからこその一途さである。作品中の「天の川」は、原文では「星河」と詠われている。(朴c愛、朝鮮大学校非常勤講師) [朝鮮新報 2004.7.21] |