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 東方は空も尽き果て
 一滴の雨も降らぬその時でさえ
 むしろ花は赤々と咲くではないか
 わが命育み休むことなき日々よ

 北方のツンドラにも冷たい夜明けは
 雪の中深く花のつぼみ息づき
 燕の群れ黒々と飛来するを待ちわびる
 何としても果たさねばならぬ約束よ

 海のただ中たぎり立つ所
 風のまにまに燃え上がる花の城には
 蝶のごとく酔う回想の数々よ
 今日われここでおまえを呼ぶ

『陸史詩集』(1946)に収録

李陸史(リ・リュクサ、1904―1944) タイトルは「花」だが、男性的で力強い詩。何としても果たさなくてはならない祖国光復への詩人の揺ぎない思いが伝わる。(選訳、康明淑)

[朝鮮新報 2004.1.28]