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日本学校教員ら授業、北海道朝鮮初中高級学校で日朝交流会

 札幌市教職員組合、同組合の朝鮮問題研究会、北海道朝鮮学校を支える会が共催する第9回日朝友好促進交換授業研究会が11月13日、北海道朝鮮初中高級学校(札幌市)で行われた。日本人約60人の参加のもと、日本学校の教員23人が北海道初中高のすべてのクラスで授業を行った。このような交換授業は、1997年以来、今年で9回目。「支える会」発足後は初めてとなる。

23人が18科目で

理科の授業に生徒たちは興味津々

 午前中は同校の教員らが授業を行った。参加者たちは朝鮮語で行われる授業に関心を示し、「生徒みんなが生き生きしていて目が輝いている」「先生の情熱とプライドを感じた」と感想を述べた。

 続いて行われた交換授業では、この日のために研究を深めてきた日本学校の教員らが18科目にわたって授業を行った。

 授業のためにわざわざ茨城県から空路駆けつけた大滝修教員(県立取手松陽高校)は、海外の子どもたちとの絵を通じた交流について話し、国境、民族、信仰を超えて交流することの重要性を説いた。

 ある教員は、軍備拡張を図る一部の人間によって多くの人が犠牲になり、貧困と飢餓に苦しんでいることを本物の地雷、手榴弾、銃など(使えなくなったもの)を見せながら教えた。

 北海道初中高教員らが講師を務める「朝鮮語講座」に8年間通ったというある教員は、日本語、英語に朝鮮語も交えながら英語の授業を行った。

 生徒たちは、さまざまな内容の授業に刺激を受け「いろんなことが学べて楽しかった」と口をそろえた。昼食後に行われた公演では、踊りと楽器演奏を披露した。

 今回、初めて授業を担当したある教員は「(朝鮮について)メディアが騒ぐ中で、(朝鮮学校について)自分で確かめてみようと思った。授業をしてみて安心した。これからも交流していきたい」と感想を述べた。

朝鮮学校の処遇改善を

午後に行われた懇談会の様子

 午後に行われた懇談会では、同校教員が朝鮮学校に対する日本政府の不当な差別、それによる生徒、父母らの苦労などについて事例を交えながら説明。それに基づいたディスカッションも行われた。

 ある高校教員は、「すばらしい勉強になった。こういう場に来れば理想的な教育がどういうものなのかわかる」と感想を述べた。

 また、参加者たちは「メディアの偏向報道で朝鮮学校の生徒たちがどれだけ傷ついているか」「先入観と偏見を持って朝鮮学校を見ている人がいる」「教員、父母たちの苦労に感服する」などと感想を述べながら、朝鮮学校を守っていくことの重要性を訴えた。

 ディスカッションでは教員、生徒同士の交流をより深め互いに理解し合い、共生し、朝鮮学校の処遇改善に取り組んでいくことなどが話し合われた。

 来年は10回目を迎える交換授業。第1回目の参加者は2人だったが、回を重ねるごとに規模が広がってきた。今年は「ささえる会」も設立され、「民族教育への理解を深め、日朝友好を促進しよう」と、日本人らの問題意識は高まっている。【北海道初中高】

[朝鮮新報 2004.12.5]