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「海女のリャンさん」上映、川越でも盛況−家族の絆の深さに感動

原村政樹監督もかけつけた

 解放前、済州島から日本に渡り、今、大阪で一人で暮らす元海女、梁義憲さん(88)の生活を記録した長編ドキュメンタリー「海女のリャンさん」の上映会が埼玉県川越市のクラッセ川越で開かれ、約90人が観覧した。

 同映画を主催したのは、埼玉県女性同盟西部支部。約3カ月前から、映画のチラシを市内の各所に置き、宣伝し、映画の観覧を呼びかけてきた。また、朝日新聞や埼玉新聞の催し欄にも掲載されるようにした。

 こうした努力が実り、当日は大雨にも関わらず、日本市民の姿も目についた。

 上映の後、川越市在住の映画監督原村政樹さんは 「日本各地で今、この映画への関心も高まり、ソウルでもドキュメンタリー映画祭にこの映画が招待され、上映されることが決まった。リャンさんの人間としての魅力、母の思い、家族の絆など、歴史的なことだけでなく、今、日本人が見失ったものの大切さなどについて、考えてほしいと思う」と語った。

川越で上映された映画「海女のリャンさん」

 また、市内から来たというある女性(50)は「リャンさんの素晴らしい人柄、たくましさに圧倒された。朝鮮民族の粘り強さ、人を敬う気持ち、同胞を気遣う精神は今の日本人からなくなってしまった。この映画を見て、羨ましく思いました」と語っていた。

 また、新座市の金太順さん(50)も「こんな素晴らしい映画を作ってくれた原村監督に心から感謝したい」と前置きしながら、「リャンさんの子供たちへの大らかな愛、たくましさは、私たちの母、1世のオモニに共通するもの。苦労すればするほど、家族や祖国、学校を愛し続けた1世同胞たちの原点がここに描かれていた。こんな素晴らしい映画をもっと多くの人たちに知ってもらいたい」と熱く語った。

 「海女のリャンさん」上映予定

 11月26日(金)

 午後2時〜3時30分

 午後6時30分〜8時

 会場中野ZERO視聴覚ホール(JR中野駅南口徒歩8分)

 入場料1000円

 共催=I女性会議都本部、女性同盟東京都本部、女性同盟中杉支部、東京日朝女性のつどい、日朝練馬女性の会(アイウエオ順)

[朝鮮新報 2004.11.8]