女性のピースライン訪朝団、東京で報告集会−北海道、大阪、福岡などでも |
朝・日平壌宣言発表2周年を記念して14日、東京都千代田区の総評会館で「’04女性のピースライン訪朝団」の帰還報告集会「東北アジアの平和と朝・日国交正常化に希望を求めて! −’04女性のピースライン訪朝団52人の声−」が開かれた。集会には、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会の清水澄子代表(ピースライン訪朝団団長)をはじめ、東京、神奈川、埼玉、千葉など、首都圏からの参加者たちと在日同胞女性、日本市民ら約100人が集まった。8月26日から9月6日まで「万景峰92」号で訪朝した一行は、朝鮮の女性たちとともに集会を開き、平和への意思を確認しあった。また、家庭訪問、工場、診療所、幼稚園、大学見学などを通じて、現地の人々と交流も深めた。 スライドで詳しく
集会では、訪朝団の活動をスライドで紹介。日本では右翼の「盛大な見送り」の中、新潟港を出港した一行が、元山では赤いスカーフを首に巻いた子どもたちの温かい出迎えを受けた。万景台、東明王陵、平壌地下鉄、青年節の夜会、課題別交流、徳興里・高句麗壁画古墳、朝鮮革命博物館、平壌市の女性たちとの連帯集会、龍川列車事故支援金伝逹、板門店、白頭山、そして「万景峰92」号の船内で行われた船員および在日朝鮮人との交流など、百数十枚を超える写真で、訪朝の模様を詳しく報告した。
清水団長は、「私たちはこのような民間交流を30年以上続けてきた。このたびの訪朝では、朝鮮の人々に会って、人と人との直接交流ができたことが何よりも良かった。参加者52人中30人が初めての訪朝だったが、自分の目で直接見て感じた印象が、日本で報道されているものとはあまりに違うことが十分わかったはず。また、朝鮮の女性たちにも東北アジアの平和と両国間の国交正常化を望む日本女性の声を直接伝えることができた。来年は日本の敗戦60周年、朝鮮解放60周年にあたる年だ。本当の意味での交流をもっと深めていく必要がある」と力を込めて語った。 「草の根の活動で」
つづいて訪朝団のメンバー17人が発言した。古河邦子さん(埼玉県)は「私にできることは見てきたことを伝えること。パート先でビデオを見せて話し、少しでもわかってもらう。草の根の活動で、あっち、こっちで話して、少しでも心の壁を低くできるよう努めたい。国交正常化に向けてできることはまず知ってもらうこと」と話した。 報告会は、北海道、青森、神奈川、大阪、京都、福岡など各地で開かれている。 在日本朝鮮民主女性同盟中央本部の金錦汝さんは、「厳しい状況の中、民間交流を通じて国交正常化問題に向き合う訪朝団のみなさんの真しな姿勢に胸を打たれた。報告集を読んでは朝鮮を理解しようとする温かい言葉に何度も涙が込み上げてきた。訪朝団に同行してかえってパワーをもらったようだ」と話した。 小泉首相、町村外相あてに国交正常化早期実現の要請書 朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会は13、14の両日、小泉純一郎首相と町村信孝外相あてに「日朝国交正常化の早期実現を求める要請書」を提出した。 要請書には、「私たちの父母が私たちに残した負の遺産を、ふたたび次代に残さぬために、日朝平壌宣言に示された精神で一日も早い国交正常化を達成し、東北アジアの平和と安定が作りだされるよう強く要請する」との内容が盛り込まれている。(金潤順記者) [朝鮮新報 2004.10.21] |