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「焼肉店経営集中講座 パネルディスカッション」 個店時代到来、最強になるため

 同胞経営者が出演した「2004年度朝鮮料理(焼肉)店経営集中講座」最終日(6日)のパネルディスカッション「個店時代到来、最強になるためにやるべき事」では、昨年12月のBSE騒動による米国産牛肉の輸入停止に伴う仕入れ不足や利益の減少などを解消するための対策などが話し合われた。その内容を一部紹介する。

 金奉讃:まずは繁盛店への秘訣と各店の紹介から。

 李昇在:繁盛する店はすべて「100%人間力、マンパワー」にあると思う。チームワークがいい店ほど営業力を発揮するし、自然に繁盛店へと向かうと思う。

パネラーの李忠義氏(左)と李昇在氏

 李忠義:京都府南区で「焼肉・益一」を経営している。94年4月に創業、去年10月に2店舗目をオープンした。つねに心がけているのはリピーターの心をつかむ事。これはすべての商売につながると思う。モットーは「一客入魂」で、今は料理や接客などすべて「オリジナルの時代」だと考えている。

 秦誠佑:東京都豊島区大塚で「炭火焼肉東京苑」と「ビストロ焼肉本舗あぶり屋」を経営している。オモニが切り盛りしていた「東京苑」に入り、自ら2店目の「あぶり屋」をオープンした。オモニとは経営理念でよくケンカをした。「なんで1人前が100グラムなのに2人前になると180グラムになるのか」などの疑問が多くあった。そんなことから「正直に商売する」ことを理念とした。昔ながらの経営では繁盛しないと考え、伝統を少し崩したいという思いから「ビストロ」という名前をつけた経緯がある。今は結果的に家業の味と自分の新しいものが融合して経営がうまくいっている。

熱心に発言する秦誠佑氏(右)。左は金重徳氏

 金重徳:神奈川で「焼肉レストラン天龍」と「炭火焼肉本舗あぶり屋」を経営している。「あぶり屋」は昨年4月に4号店をオープンした。「牛角」で1カ月バイトをした経験がある。少し見てみたいという思いからやってみたが、考え方や発想にいい物があって店を出すときに参考にした。

 金相水:個店はオリジナリティーを存分に発揮させる事ができる場だ。売り上げを伸ばすには小さい事から実践するのが大切。講座で学んだことを実践した結果、売り上げを3倍以上に伸ばした。

 金奉讃:BSE騒動後の経営状態や対策などについて。

 金重徳:売り上げは少しずつ伸びているものの、やはり状況は厳しい。とにかく今は現状維持でモチベーションを下げないようにしている。

 李忠義:店ではその日のお勧めを出し、客とのコミュニケーションをしっかりとっている。

−司会
 (有)みらくてい代表取締役の金奉讃氏(49、同胞飲食業者協議会副会長)

−パネリスト
 (有)サンエイ取締役の金相水氏(45、同胞飲食業者協議会事務局)
 焼肉益市代表の李忠義氏(35)
 (有)誠信代表取締役の秦誠佑氏(34)
 (株)ニュールック代表取締役の金重徳氏(33)
 (株)ショウエイ代表取締役の李昇在氏(37)

 李昇在:肉の値が高騰するなら「人間力」で下げようじゃないかと話しあっている。BSEで経営不振だなどと問題を外に向けないようにしている。店長会議や全体会議を通して、原価やサイドメニューなどについて徹底的に論議し合う。

 金奉讃:将来の夢、ビジョンについて。

 李忠義:本当にうまいと言われる店を出せるように日々努力するのみ。

 秦誠佑:済州島に店を持つことが夢だが、とにかく今は日々鍛錬、向上心を持って勉強する事だ。

 李昇在:今の状態を続けながらも大きな足跡を残したい。いい人間と出会いもっといい仕事をしたい。

 金重徳:お客様に楽しい時間を提供し、売り上げをしっかり伸ばしたい。

 金相水:川崎で焼肉といえば「山水」と言われるぐらいの繁盛店を目指す。(整理=金明c記者)

[朝鮮新報 2004.10.16]